新型コロナウィルス感染症拡大におけるロレックス及び高級ブランド腕時計の相場への影響

2020年世界各地で新型コロナウイルス感染症が拡大し、その影響でロレックスの相場が3月から急落したのは皆様の記憶に新しいところと思われますが、国内では緊急事態宣言が解除されて以降徐々に相場が回復しているいるように思います。 相場上昇のきっかけはいろいろと考えられますが、ロレックス社での製造停止やスポーツモデル正規品の入荷が少ないこと等が大きな要因となったのではないかと考えられます。さらに、日本の中古品販売店等で売りが先行となった結果、人気モデル等が急激な在庫薄に転じたことも相場上昇に繋がったのかもしれません。 実勢価格をモデル別で見ていきますと

エクスプローラー 214270 は、定番の三針モデルの中では圧倒的な人気を誇ります。シンプルながら、誰もが着けたくなるモデルです。今年1月の価格改定では、スポーツモデルの中で唯一改定されなかったモデルで、ディスコンの可能性も囁かれており5月から相場が急上昇しました。

デイトナ 116500LN 白文字盤は、コロナ流行前までは300万円程度まで販売金額が上昇していましたが、一時的には250万円程度まで下落、現状は290万円超まで回復しています。どこまで上昇するのか楽しみです。 黒文字盤は白文字盤と違い相場の下落も上昇も緩やかではありますが、着実に回復傾向が見られます。やはり流石のデイトナといったところでしょうか。白文字盤同様目が離せないです。

GMTマスターII 126710BLNR通称バットマンのジュビリーブレスモデルもじりじりと回復して来ています。安く売られていた商品が無くなり在庫薄になりかけているのかもしれません。

バットマンより1年前に発売された 126710BLRO 通称ペプシと呼ばれるGMTマスターIIは、5桁モデルの廃盤後なかなか発売されず、当時あまり人気のなかった16700系にペプシベゼルで爆発的人気を呼び戻しました。新型の発売により大人気のモデルとなりました。コロナ流行以前までは達していませんが若干の回復が見られます。

夏のといえば海。海と言えばサブマリーナ。サブマリーナデイトは不動の人気があり、毎年夏前には相場がジリジリと上昇していく傾向にあります。今年も夏本番を前にどこまで上昇するのか注目です。 黒サブよりもプレミアムなモデルのグリーンサブ。このモデルはコロナ流行前から相場を下げていましたが、ジリジリと相場が回復している印象です。グリーン系モデルはアジアで人気がありますので、中国経済の復活の兆しも影響しているのかもしれません。                    

新型コロナウイルスの影響はもちろんロレックスに限ってのことではありません。 3月初旬に予定されていた世界最大のスウォッチグループの展示会タイム トゥ ムーブ 2020を筆頭に、4月から5月にかけて行われる予定だったスイス2大時計フェア、ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ 2020 旧S.I.H.H. 通称ジュネーブサロン、バーゼルワールド 2020 通称バーゼルフェアも相次いで中止に追い込まれました。 時計ブランドの多くはこの事態に対応し、新作発表の場をインターネット上の自社公式サイトや、時計フェア公式サイトなどバーチャルな空間で実施しました。新型コロナウイルス危機が世界的に終息しない限り、今後しばらくは新作時計の最初の発表は、インターネット上で行われることになりそうです。一方で新型コロナウイルス危機が終息するメドがつくまで、新作時計の発表を無期延期にしたブランドもあります。

特に無期延期したブランドの中にあってパテック・フィリップは、時計ファンにとっては新作が最も気になるブランドですよね。その新作を待ち望んでいた時計ファンや関係者にとってショックは図り知れません。 各ブランドの製造拠点も操業停止を余儀なくされ、品薄状態がしばらく続く可能性があります。モデルによっては相場が跳ね上がる事があるかもしれません。 一日も早く世界が新型コロナウィルス禍から解き放たれ、自由で活発な経済活動が戻ってくるよう心からお祈り申し上げます。

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